統合失調症は回復状態に合わせたリハビリテーションや精神療法も重要

薬物療法が必要な場合も

数ある心の病気のなかでも最も患者数が多いと言われているのが、国内の精神病院の入院患者の約60%、外来患者の約20〜30%を占めるとされる「統合失調症」です。

統合失調症の症状は多岐に渡っており、他の人には見えないものが見える「幻視」をはじめ、実際には存在しない人の声や物音が聞こえる「幻聴」、ありえない物事を正しいと信じる「妄信」、喜怒哀楽の表情が欠落する「感情鈍麻」、興奮、昏迷などがあります。

統合失調症を発症するプロセスは分かっていませんが、脳の神経伝達物質の異常、ストレスへの免疫、環境要因、遺伝などが関係しているとされています。

この病気には、睡眠障害や聴覚過敏、焦りなどの症状が現れる「前兆期」、睡眠障害、幻聴・妄想、疑心暗鬼などが現れる「急性期」、過度の眠気、引きこもり、倦怠感が表れる「消耗期」、そして「回復期」という4つの病気の段階があります。

急性期には、ドーパミンD2受容体に対する遮断作用があり、幻覚や妄想、興奮などの症状を軽減する向精神薬を服用します。その他、患者の症状に合わせて、抗不安薬、鎮静薬、睡眠薬などの薬を併用することもあります。

消耗期や回復期は、症状の改善に合わせて、薬の量を徐々に減らしていきます。病気の再発を防ぎ、復職を目的とした精神療法、リハビリテーションを行うためには、自己判断で薬を飲むのを止めたりせず、医師の指示を守って薬物療法を続けていくことが大切です。