日本人の約20%は何らかの睡眠障害があるとされています

日中の集中力が低下します

社会人なら誰でも一度は仕事の失敗、仕事を巡る上司・同僚との衝突などのストレスや興奮で眠れない夜を過ごしたことがあるかと思います。

ほとんどのケースは1日眠れなかっただけで、翌日の夜は通常どおりの眠りにつくことができるため、心身に影響はありません。

しかし、不眠状態が長期間にわたって続くと、労働意欲の低下、集中力が散漫になる、眩暈がする、頭痛や吐き気がするといった心身に様々な症状が現れます。このように安眠できない日が慢性的に続き、心身に不調が現れるのが、いわゆる「不眠症」と呼ばれる病気です。

不眠症とうつ病は密接な関係にあり、アメリカの調査によれば不眠症患者の約30%がうつ病を発症しており、発症していない患者も3.5年以内にうつ病を発症するリスクは健康な人に比べて約4倍になるとされています。

不眠症は、ベッドに入っても入眠まで時間がかかる「入眠障害」、眠っても目が何度も覚める「中途覚醒」、本来起きるべき時間よりも早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」、眠ったという実感がない「熟眠障害」という4つのタイプがあり、日本人の5人に1人はなんらかの睡眠障害を抱えていると言われています。

不眠症の原因としては、職場のストレス以外にも、高血圧、頻尿、皮膚炎などの持病、降圧剤などの副作用、カフェインやアルコールの過剰摂取、不規則な生活リズム(交代制勤務の人に多い)などが挙げられます。

治療としては薬物療法が一般的で、最も処方されているのが、脳神経の興奮を鎮めて、自然な眠りに導入する「ベンゾジアゼビン系」という睡眠薬です。レンドルミン、レンドルミンD、サイレース、ロヒプノール、エリミンなどがその代表です。

程度の軽い不眠症の場合、薬に頼ることなく生活習慣の改善だけで治療することが可能です。日中は活動的に過ごして、体以内時計を調えるようにします。日中に眠気が抑えられない場合は20〜30分程度の昼寝が有効ですが、午後3時以降の昼寝は夜の睡眠に支障が出てきますので注意が必要です。